[00:17.190]
[00:21.450]「----葬列。並ぶ者の居ない、闃寂の空間。参列者は、たった独り。
[00:31.300]孤独な少女は回想する。共に過ごした美しい思い出の、その全てを。
[00:40.940]彼女は笑いながら呪う。忌まわしい世界に向けた、底なしの悪意。
[00:49.680]……少女の纏う、黒紫の影がざわめきだした----」
[00:54.380]
[01:36.000]響き渡る
[01:39.060]それは欷歔の声
[01:41.970]吹き晒す風に乗せ
[01:45.340]猶も届きはしない
[01:48.300]
[01:48.810]身に纏う
[01:51.380]無数の「声」が
[01:54.600]黒紫の装束となって
[01:58.360]信じるべきものを告げている
[02:01.350]
[02:01.780]何を愛し
[02:03.470]何を呪う
[02:04.970]何を許し
[02:06.580]何を憎む
[02:08.010]
[02:08.390]全てその内に
[02:10.750]
[02:11.160]沈む影の中に幾重に
[02:14.640]渦巻かせる呪いと愛だけ
[02:17.800]けして満たされぬその姿
[02:20.990]未だ不完全な魔女(riflydia)
[02:24.090]
[02:24.530]その声は空虚なほどに
[02:27.530]歪にして気高き覚悟を
[02:30.700]無貌無尽--“己”は誰かいつか喪う定めでも
[02:36.910]
[02:37.330]その無数の命もて
[02:38.980]その無限の命もて
[02:40.580]天の巡るまで
[02:47.930]
[02:58.940]許しを乞い続ける声
[03:04.980]この影の中で けして解放たれること無く
[03:11.510]
[03:11.890]犯した罪を嘆く声
[03:18.050]この影の中で 永久にその罪 贖い続けよ
[03:24.350]
[03:24.760]その運命に涙する声
[03:30.900]この影の中で その涙を祈りとするがいい
[03:37.080]
[03:37.500]終わらぬ生獄(いのち)呪う声
[03:43.830]この影の中で 私の一部となって生きよと
[03:50.170]
[03:50.570]共に産まれ されど倦まれ
[03:53.680]戯れに選ばれたのは
[03:56.880]下らぬ神の悪戯で終わらせない
[04:02.900]
[04:03.380]そう、誓う--。
[04:07.000]
[04:32.540]その罪人(いのち)も
[04:34.140]その咎人(いのち)も
[04:35.810]その凶人(いのち)も
[04:37.420]その禍人(いのち)も
[04:38.870]
[04:39.230]そう 全て愛しき片割(リフル)の為にと 嗚呼。
[04:46.590]
[04:46.990]愚直なまでにただ一心に
[04:50.350]愛深きが故に貪欲に
[04:53.570]けして満たされぬその景色
[04:56.830]未だ未完成な理想郷(utopia)
[04:59.550]
[05:00.030]ならけして滅びぬようにと
[05:03.150]その罪咎凶禍(いのち)をこの身に束ねて
[05:06.400]無暁無届--“己”は誰かいつか喪う覚悟でも
[05:12.550]
[05:13.020]その無数の命もて
[05:14.620]その無限の命もて
[05:16.210]天の巡るまで
[05:18.760]
[05:19.210]しかるに分かたれた命
[05:21.250]その思いに涙して
[05:22.620]吼え猛る----ああ！
[05:28.710]
[05:29.270]「少女は膝をつく。けれど、その心は決して折れない。
[05:33.770]それは、最も愛深きが故に、最も貪欲。後にそう伝えられる、
[05:40.080]第四の魔女“リディア”の姿----」
[05:41.820]
[05:42.410]「いつか、彼女は帰ってくる----決して潰えることなきその幻想を胸に。
[05:47.770]少女は生きる。生きて、生き続ける。
[05:52.750]----いつまでも。世界が終焉するその時まで」
[05:56.900]